コンクールのご報告

またまたブログの更新をごぶさたしてしまいました。コンクール参加のため、夏前から仕事に大忙しでした。

さて、9月12日から15日まで、スロバキアのDolny Kubinという街で国際ヴァイオリン製作コンクールがありました。第5回Violino Arvenzisというコンクールです。
前回は2年前の2011年にも開催され、私は第2位シルバーメダルを受賞したコンクールです。
今年は、私は2台のヴァイオリン、同僚の菊田さんは1台のヴァイオリンで参加しました。

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結果からお伝えしますと、私こと高橋明が第1位優勝ゴールドメダルを頂きました。2台で出品したもう一つは第5位入賞をいただきました。
また、同僚の菊田さんも大健闘で第3位ブロンズメダルを獲得しました。
みなさまの応援のおかげで、よい報告をできることをうれしく思っております。どうもありがとうございました。

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最終審査1日前の9月14日の午後に、コンクール側から同僚の菊田さんと私がファイナルに残っているとの連絡があり、急遽菊田さんご夫婦と一緒にスロバキアに行ってきました。菊田さんの車で、片道12時間の旅です。私はゴールド免許を持っていますが、年季の入ったペーパードライバーなので、運転は菊田さんご夫妻にお任せし、ナビに徹しました。

現地の最終審査会場にやっとのことで到着したのは、最終審査も半ばも過ぎたころでした。最終審査は、それまでの3回の予選で絞られた上位6台の楽器で、オーケストラバックでヴァイオリン協奏曲が演奏されます。

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審査は、ラベルなしの楽器で匿名の審査が行われます。楽器はコンクール側がセレクトした番号で行われるので、誰の楽器が演奏されているかわかりません。
あとでわかったことですが、我々が会場に入ったときに演奏されていたのは、偶然にも菊田さんの楽器でした。(写真上)

ほとんど徹夜でかけつけた私と菊田さん。間に合った安堵感と緊張感と感動でいっぱいです。

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また、その次の演奏では、私の優勝を頂いた楽器が演奏されました。(あとでわかったことですが、ぎりぎり間に合って、自分たちの楽器の音を聴けたこと自体が奇跡のようです) (写真下)

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最終審査の一部しか聴けませんでしたが、どの楽器も良く響いていていました。自分たちの楽器がオーケストラ伴奏で演奏されているかと思うと、感動ものです。

最終審査が行われたホールにあった、糸巻きのモニュメントで記念撮影。死ぬほど疲れている二人ですが、最終審査も終わり、ほっと一息。

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その日の夕方に結果発表と表彰式がありました。表彰式会場前です。
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表彰式の様子です。

私は、第1位優勝ゴールドメダルをいただきました。
審査委員長のシメオネ・モラッシさんから表彰状をわたされます。喜びもひとしおです。

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第1位優勝ゴールドメダルの表彰状です。
でも、「ゴールドメダル」とは書いてあるけど、メダル自体は無いのねん・・・。とほほ!
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第3位ブロンズメダルは、同僚の菊田さんでした。また、菊田さんは最優秀技術特別賞とイタリアヴァイオリン製作協会ALIの特別賞も受賞しました。
おめでとう!菊田さん!
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さて、第2位シルバーメダルはポーランドのタデウスさんでした。タデウスさんはポーランドのヴィエニアウフスキーコンクールなど多くのコンクールで審査員を勤められております。
タデウスさんは、第2位の他に最優秀音響特別賞も同時受賞されました。
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菊田さんと、受賞した表彰状を持って記念撮影。
いっしょに受賞できて、よかったですね。菊田さん。
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菊田さんご夫妻も記念撮影。
奥様もうれしそうです。長旅してきた甲斐がありましたね!
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実は菊田さんの楽器、技術審査の第一次予選から、音響審査の第2次・第3次予選までぶっつづけで第一位のままでした。これもすごい快挙です。私を含め、誰もが優勝確定と思っておりました。最終の第4次本選で、私の楽器とタデウスさんの楽器がオーケストラ伴奏に負けない音量が出たとのこと、順序が入れ替わったとのことです。それだけ、僅差で激戦だったことが伺えます。

表彰式の最後は、私の優勝楽器でソロ演奏がありました。バッハの無伴奏ソナタが演奏されました。芯のある太い音が響いていました。感動的な時間でした。激戦を戦ってくれた楽器にも、おつかれさまと言いたいです。(演奏中フラッシュが使えなかったので、暗い写真ですみません)
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また、今回のコンクールは日本人も多数参加しており、入賞はしなかったものの、大健闘しました。
西村翔太郎さんが第8位、輪野光星さんが第10位でした。
みなさん私や菊田さんのクレモナの後輩です。おめでとう~。

そして審査員たちと記念撮影です。
左から、コンクール実行委員長のレオナルドさん、審査委員長のシメオネ・モラッシさん、
右端は今回から審査員で、前回の優勝者のマルコ・オジオさんです。
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実は、この優勝楽器はコンクールに永久保存されます。
ですので、私自身この楽器を見れるのはこれで最後なのです。
最後のチャンスで、シメオネさんに見てもらい、アドヴァイスをもらいます。
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最後の別れを惜しむように、楽器と記念撮影です。
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参加者たちの楽器です。表彰式後、楽器返還の時の撮影ですので、もうすでに引き取られた楽器もあり、閑散としています。中央にあるのが、私の楽器。
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ここでも、楽器と記念撮影。遠い異国で、がんばるんだよ~!(涙!!)
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さて、無事表彰式も終わり、一晩ゆっくり寝てから翌朝またクレモナに向けて出発します。
でも、せっかくここまで来たのだからと、近くの古城オラヴァ城を見学することになりました。
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菊田さんご夫妻も、わずかな時間の観光、楽しめたようです。
お疲れ様でした~、そしておめでとう~!!
そして、私をスロバキアまで連れてきてくれて、ありがとう~~!!

コンクールの詳細は、コンクール公式ホームページでも見れますよん。
Violino Arvenzis
http://www.violinoarvenzis.eu
/




さて、最後に私の優勝楽器の写真を掲載しますね。
提出前に急いで私が撮影した写真です。
コンクールから戻らないとわかっていれば、もっと綺麗に撮影してあげたらよかった~!

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Commented by スーさん at 2013-09-19 10:41 x
とにかく、素晴らしい以外に言葉は無いです!おめでとうございます。
Commented by 小長井 at 2013-09-19 13:30 x
高橋さん、本当におめでとうございます。NO1になるには実力と運が必要です。また、今の時代に見た目と音があっているかということもあります。本当ですよ。菊田さんのバイオリンと最後まで競ったと言うことも同じ工房の仲間として気持ちよかったと思います。多数のコンクールに出ていると思いますが、その中でNO1になったこのコンクールは、忘れられないものになるでしょう。
菊田さんのブログに、高橋さんを「田中さん」と書いてしまって申し訳ありませんでした。
ホームページは、リニューアルしないのですか?ぜひ、見たいです。お願いします。
Commented by 寺本atNO.70 at 2013-09-19 22:28 x
高橋さん、おめでとうございます^_^
ゴールドメダル凄ーい。
寺本もすごく嬉しいです。
最近、ヴァイオリンの先生が代わったのですが、その先生が私の楽器に驚いていました。
音の大きさといい、音質の良さといい、褒められました。
すごく嬉しいし、さすが、高橋さんの作品だと改めて思いました。
Commented by ゆい at 2013-09-20 05:55 x
素晴らしい~\(^o^)/
おめでとうございます!
(*^▽^)/★*☆♪

いつもながら、きっと寝る間も惜しんでバイオリンと向かい合って…だったのだと思います。
その真摯な姿を、いつも思い浮かべながら、私もバイオリンと対峙したいと思います(^o^)/
本当におめでとうございます!

そして、こうして活躍されている高橋さん、そして菊田さんについて、何だか同じ日本人として…というか、人として製作にひたむきに取り組んでいらっしゃる姿に、誇りと感謝を感じます!
ありがとうございますm(__)m

(^^)/▽☆▽\(^^)
Commented by junjun at 2013-09-20 07:03 x


高橋さん、ゴールドメダル受賞、おめでとうございます!
そして、相当お疲れだと思いますが、ブログUP有難うございます。
ワクワクしながら、読ませて頂きました。

12時間も車で会場までかけつけて、最終審査の途中で自分達の楽器演奏が聴けたなんて、、、、なんかジーンとしちゃいました。
一位のバイオリンさん、とても素敵に輝いていますね。
私ですら、こんなに嬉しく感じているのだから、皆様のお喜びもひとしおでしょう。本当におめでとうございます!!

スロバキアの古城でのお写真、皆様とっても素敵な笑顔です。

お忙しい毎日と存じますが、呉々もお身体ご自愛くださいね。
益々のご活躍お祈りいたします。

昨晩は中秋の名月でした。
さー、秋ですね、またお目にかかれる時をとても楽しみに
私もがんなります!ではでは??







Commented by 高橋明 at 2013-09-20 14:28 x
スーさんさま、こんにちは。
どうもありがとうございます。日ごろのブログ更新不足ですが、たまによいご報告で喜んでいただけてよかったです。
これからも、同僚の菊田さんとともにがんばっていきますので、応援してくださいね。
Commented by 高橋明 at 2013-09-20 14:35 x
小長井さま、どうもありがとうございます。
そうですね、今の時代に音や外観が合っていたというのも大きいのだと思います。ファッションもその年の流行というものがありますが、本当にいいものというものは時代や流行を超えて良いものだと思います。数十年、そして私が死んでも100年、200年経っても良い楽器であり続けるようなものが、私の理想です。
今回の受賞も、ひとつの経過点として、よりいっそう前に進んでいきたいと思います。
菊田さんともども、がんばっていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
Commented by 高橋明 at 2013-09-20 14:38 x
寺本atNo.70さま、こんにちは。
どうもありがとうございます。
喜んでもらって、私もスロバキアに行った甲斐がありました。寺本さまの楽器も元気で活躍しているようでなによりです。これからもがんばりますので、楽しみにしていてくださいね。
Commented by 高橋明 at 2013-09-20 14:40 x
ゆいさま、ごぶさたしております。どうもありがとうございます。喜んでいただいてなによりです。
夏中、バカンス・土日休みなしでがんばった甲斐がありました。
これからも、菊田さんともどもがんばっていきますので、応援よろしくお願いいたしますねん。
(ブログも停滞気味で、すみません)
Commented by 高橋明 at 2013-09-20 14:43 x
junjunさま、どうもありがとうございます。ブログの停滞でご迷惑をおかけしました。その間、がんばって仕事した甲斐があって、よいご報告ができました。
菊田さんともども、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
また今年も弦楽器フェアでお会いできることを楽しみにしておりますよん!
Commented by シカ at 2013-09-22 22:49 x
高橋さん、あらためて「第5回Violino Arvenzis」ゴールドメダリスト!おめでとうございます。前回のシルバーメダル、最優秀技術者賞といい、実力は勿論の事、相性の良い国際コンクールですね。次回は「審査委員」でしょうか?これからの御活躍を応援致しております。ところで、優勝した楽器が永久保存されるとは、私にとっては「残念」な気持ちです。これから育って行く姿を見る事も知る事もできないのですよね?何か「楽器の素晴らしい成長を抑えつけている」様で心が痛みます。「売買しない事を前提に、製作者の元に返す」とか、「優秀な学生に預ける」といった優勝楽器に活躍を与える方法はないのでしょうか?シルバーメダルの楽器は「肌荒れを起こしながら枯れた音に磨きがかかっている」のですが...。このコンクールで戻って来る最高位の楽器、大切します。
Commented by 高橋明 at 2013-09-24 16:49 x
シカさま、あらためてどうもありがとうございます。
シカさまの祈祷も効果があったのだろうと思います!
そうですね、2回続けて好成績だったので、相性の良いコンクールと言えるでしょうが、不思議なことに前回は製作技術が高く評価され、今回は音が高く評価されました。
コンクールの永久保存の件、ご安心ください。以前聞いてみたところ、ガラスケースで厳重保管とかせずに、現地の若くて優秀な演奏家に貸し出されているようです。
若い演奏家が育つのに役立て、そして楽器も育っていくのですね。
製作者と同じく、「胃腸は強いけど、肌は弱い」楽器ですので、大切に扱ってやってくださいませ!(笑)
Commented by カワさん at 2013-09-27 14:18 x
こんにちは。
この度のコンクール、第一位ゴールドメダルおめでとうございます。菊田さんと共にメダルを取れて大変素晴らしいですね。
今後のますますのご活躍を応援しております。
11月の弦楽器フェアを楽しみにしています。
Commented by 高橋明 at 2013-09-29 20:29 x
カワさま、ありがとうございます。
同じ工房の同僚とともに入賞できたこと、本当にうれしいです。
これからも菊田さんともどもがんばっていきますので、どうぞよろしくお願いします。
Commented by 松元(カノン砲) at 2013-10-13 00:51 x
すこしお祝いが遅くなりましたが、またまた快挙、おめでとうございます。高橋さんのバイオリンを求め、枚方の自宅にうかがった日が思い起こされます。さて、私のカノン砲、大変調子よくなってはいるのですが、国内で調整したおり、悪くはないのですが、すこし音色が変わってしまいました。11月の弦楽器フェアに持参いたしますので、見ていただけないでしょうか。以前調整していただいたときの音のほうが好みなのです。お目にかかるのを楽しみにしております。
Commented by 高橋明 at 2013-10-13 15:36 x
松元さま、こんにちは。おひさしぶりです。
楽器の調整の件、弦楽器フェアにお持ちいただければ、喜んで見せていただきますが、会場に持ち込むのは近年難しくなっておりますので、フェア受付で見せてもらうことになると思います。
ただ、照明や工具が自由に使えないので、そこでは見るだけになってしまうと思います。
フェア後、小金井の宮地楽器に2・3日常駐しておりますので、そこにお持ちいただければ、ある程度作業もさせてもらえるかと思います。
とりいそぎ、どうぞよろしくお願いいたします。
Commented by 石丸 史知 at 2013-10-16 20:05 x
お久しぶりです。
第1位ゴールドメダルおめでとうございます!
先日、丸一商店に調整してもらいに行った時に鈴木さんからききました。「彼、少しスマートになったみたい」と言われてましたが、賞よりも健康そうでなによりです。1年1度の健康診断は必ず受けて下さい。体は本当に大切です。
地球の反対側から応援しています!
Commented by にゃんこ at 2013-10-23 07:25 x
ゴールドメダル、おめでとうございます。
ところで、楽器は、ノーラベルのまま貸し出されるのですか?弾く側としては、作り手の顔が見える楽器の方が、愛着が湧くと思うのですが。
Commented by akiravln at 2013-10-29 16:44
石丸史知さま、お返事遅くなってすみません。
大阪の展示会にも来ていただいて、ありがとうございました。
これからもがんばりますので、応援してくださいね。
Commented by akiravln at 2013-10-29 16:48
にゃんこさま、どうもありがとうございます。お返事遅くなってすみません。
参加する楽器はノーラベルですが、ラベルも提出しますので、コンクール側で貼ってくれていると思いますよ。
しかし、コンクールの内情を詳しく知っているにゃんこさまは、ひょっとして業界関係者?(笑)
Commented by 奈良人 at 2013-10-31 01:46 x
ごぶさたしております。申し上げるのが遅れましたが、優勝おめでとうございます。輝きがさらに増した楽器が生まれているのですね。絃楽器フェアもこのところうかがえないのですが、今年もきっとブースは盛況でしょうね。素晴らしい楽器があるのですから。愛想している楽器、そろそろ天野さんにメンテをとかんがえているのですが、なかなかうかがえないです。音色はずいぶんと落ち着いて来ています。そういえばこれも2005年にチェコに行った楽器でしたっけ。日本は寒暖の差が激しい時期です。既にご入国かと思いますが、どうか風邪などめされぬよう。
Commented by 高橋明 at 2014-01-18 15:33 x
奈良人さま、お返事大変遅くなってしまってすみませんでした。日本帰国直前のコメントで、お返事しそこなったまま埋もれてしまっていたようでした。本当に申し訳ございません。
コンクールの結果、喜んでいただけ光栄です。今回のコンクールで、国際コンクール優勝が2回目になりますが、2005年のチェコのコンクールが1回目の優勝でした。私にとっては記念すべき楽器です。天野さんもお忙しくされているようですので、次回私の帰国時に大阪で拝見させてもらいますね。昨年秋の一時帰国は、帰国前にすでに風邪を引いておりましたが・・・。次回は大阪でお会いできることを楽しみにしております。奈良まで行っちゃおうかな~?!
by akiravln | 2013-09-18 23:56 | 工房日記 | Comments(22)