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第4回ピゾーニェ国内楽器製作コンクールのご報告

前回のモンドムジカの情報が先になってしまいましたが、その直前にコンクールが開催されました。その結果のご報告です。
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本年も北イタリアのイゼオ湖にあるピゾーニェ(Pisogne)という街で第4回イタリア国内楽器製作コンクールが開催されました。開催期間は、昨年よりも1ヶ月遅い9月12日~19日でした。
前回の第3回では、私がプロ部門のヴァイオリン、弟子のデボラさんはフリー部門のヴァイオリンで参加し、師弟ダブル優勝を納めさせていただきました。
今年はヴィオラでいこうと、私と弟子のデボラさんは、ヴィオラで参加しました。今回も昨年と同じく私はプロフェッショナル部門、デボラさんはフリー部門での参加です。

ピゾーニェの街は、北イタリアのリゾート地、イゼオ湖の湖畔にある美しい街です。
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コンクールの表彰式は9月19日にありました。直前にコンクール事務局から「ファイナルに残っているから、来てね~」という軽い連絡があり(笑)、私とデボラさんは現地に向かったのでした・・・、が・・・!
デボラさん・・・南イタリアの故郷から、一家全員を呼び寄せていました・・・!
クレモナに集合したデボラさん一家、総勢10人+私一人が車3台でピゾーニェの街に向かいました。車2台だったら、私が置いていかれるところだった・・・!
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ピゾーニェの街に到着したデボラさん、今回はカジュアルにキメています。
イタリアの渡哲也か?!
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表彰式&展示会場は、昨年と同じサンタ・マリア・デッラ・ネーヴェ教会。ローマ時代のフレスコ画で有名な教会です。
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教会内部は、コンクール参加楽器が展示されております。(写真は後日展示場を訪れた時のものです)
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表彰式が始まりました。各審査員からのありがたーいお言葉です。
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私こと高橋明は、プロ部門のヴィオラで第一位優勝をいただきました。
審査員のアントニオ・カペラさんから表彰状を受け取っています。別の方を向いているのは、カメラがどこにあるのかわからなかったため・・・(笑)
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そして、弟子のデボラさんは、フリー部門のヴィオラで第一位優勝を獲得しました。やったね~、おめでとう!
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みなさまのおかげで2年続けて師弟ダブル優勝を果たせました! ありがとうございました。
表彰直後の、大満足の私です。マニアックな笑みですね・・・!(笑)
ちなみに私が写っている写真は、友人であり大先輩のロベルト・コッリーニさんが撮影・提供していただきました。ありがとうございました。デボラさん一家が大家族で写した私の写真はすべてブレておりましたので・・・!
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今回、プロ部門で優勝しました、私こと高橋明のヴィオラです。
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そして、フリー部門で優勝した、デボラさんのヴィオラです。
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全体の結果は以下のようになりました。
(例年のように、日本人は赤で表示してあります)

第4回イタリア国内楽器製作コンクール「Pisogne」

 プロフェッショナル部門
  ヴァイオリン
   第1位 PRILIPCO VALERY –PONTENOSSA (ロシア)
   第2位 SU QI – CREMONA (中国)
   第3位 JUN MIN JUN – CREMONA(韓国)

  ヴィオラ
   第1位 TAKAHASHI AKIRA – CREMONA (日本)
   第2位 VILLA MARCELLO – CREMONA (イタリア)
   第3位 JUN MIN JUN – CREMONA(韓国)

  チェロ
   第1位 RIVA MATTIA – VARESE (イタリア)
   第2位 PEIRETTI ALESSANDRO – PAVIA (イタリア)
   第3位 JUN MIN JUN – CREMONA(韓国)

  コントラバス
   第1位 該当なし
   第2位 MUZIO ROBERTO -MILANO (イタリア)
   第3位 該当なし

 フリー部門
  ヴァイオリン
   第1位 SYOTARO NISHIMURA – CREMONA (日本)
   第2位 CHO JUNG TAE – CREMONA (韓国)
   第3位 LIU ZHAO YANG – CREMONA(中国)

  ヴィオラ
   第1位 SCIANAME DEBORA – CREMONA (イタリア)
   第2位 HIDEO NAGAI – CREMONA (日本)
   第3位 SHOTARO NISHIMURA – CREMONA(日本)

  チェロ
   第1位 IM DONG PIL – CREMONA (韓国)
   第2位 SARTORI EDO – VICENZA (イタリア)
   第3位 MERLO FRANCO – VERONA(イタリア)

 学生部門
  ヴァイオリン
   第1位 FERRON VALERIO – CREMONA (イタリア)
   第2位 DI MEO ANDREA – ORVIETO (イタリア)
   第3位 YU JIE – CREMONA(中国)
   最優秀音響特別賞 FERRON VALERIO – CREMONA (イタリア)
  
  ヴィオラ
   第1位 PARK YONSEOK – CREMONA (韓国)
   第2位 YI ING – CREMONA (中国)
   第3位 JI HWA PARK – CREMONA(韓国)

日本人、今回もがんばっております。フリー部門のヴァイオリンで優勝した西村翔太郎さん、おめでとうございます。また、フリー部門ヴィオラで第3位も同時受賞しております。
フリー部門第2位の、ナガイヒデオさん、おめでとうございます。
そして、毎年のことながら、韓国勢、中国勢も大きく台頭してきております。がんばれー、日本人~!

さて、今回優勝をいただいたヴィオラ、東京の弦楽器フェアの宮地楽器ブースにて展示予定です。お楽しみに~!!!



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さてさて、今回からこのコンクールにはアンティーク仕様・コピー仕様の楽器コンクールが同時開催されました。なんとこちらは国際コンクールです。第1回ピゾーニェ国際楽器製作コンクールで、オールドのように古く見せかけた楽器を審査するアンティーク仕様部門と、古い楽器を忠実にコピーしたコピー仕様部門があります。
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実は私もこのコンクールも参加しました。以前製作したヴァイオリンで、コピー仕様部門での参加です。
第1回ということもあり、あんまり参加者が集まらないだろうとタカをくくっていたのですが、ふたを開けてみると全世界からオールド仕様を専門とする強豪が集まってきていて、かなりの難関でした。
私の参加楽器は惜しくも入賞は逃しましたが、佳作入選(Segnarato)をいただきました。

第1回ピゾーニェ国際楽器製作コンクール

 アンティーク仕様部門
  第1位 GIRARDINE PHILIPPE (スイス)
  第2位 CROTTI MATTEO  (イタリア モデナ)
  第3位 HAENZEL ANDREAS  (ドイツ)
   最優秀音響特別賞 GIRARDINE PHILIPPE (スイス)

  佳作入選
   LUCA BARATTO – CREMONA (イタリア)
   TAKAHASHI AKIRA – CREMONA (日本)
   VILLA MARCELLO – CREMONA (イタリア)

 コピー仕様部門

  第1位 GOOCH NICHOLAS (イギリス)
  第2位 PACZ PAL (ハンガリー)
  第3位 SPIROV RUMEN  (ブルガリア)

  特別賞
   BURNEY GREGORY (アメリカ)
   DE BONIS ROSALBA
   GIRARDINE PHILIPPE (スイス)
   MERLO FRANCO  (イタリア)
   VANDEKERCOWE (ブルガリア)
   VILLA MARCELLO (イタリア)
   WHITE LEVER PETER (アメリカ)

  佳作入選
   TAKAHASHI AKIRA  (日本)
   PIETROPAOLO GLIREO (イタリア)
   STELZER GIANMARIA (イタリア)

私の作品、なぜか両部門で佳作入選に選ばれています。 コピー仕様部門で出品したのですが、アンティーク仕様としても評価されたのだろうか?
私のつたない作品の写真は、はずかしいのでここでは掲載しませんね。
代わりに、アンティーク部門で優勝したスイスのGIRARDINE PHILIPPEさんの作品で、ニコロ・アマティのヴァイオリンのコピーです。すばらしい!
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今回、この国際コンクールにはヴァイオリンのみならず、ヴィオラ・チェロ、ギターやバロック楽器などが参加し、面白いコンクールとなりました。
最近、私はオールド仕様やコピー楽器を作っていないですが、近いうちにまたチャレンジしたくなりました。がんばって作るぞ~!
Commented by リューテリアアライ at 2010-10-11 16:53 x
またまた優勝おめでとう。
弦楽器フェアでお会いしましょう。
Commented by はた at 2010-10-11 22:58 x
いや、なんとも、すごいね。。。。

とにかくおめでとうございます。
Commented by スーサン at 2010-10-12 09:42 x
二年連続の師弟ダブル優勝、素晴らしいの一言です!
Commented by ゆい at 2010-10-12 13:29 x
素晴らしいです!
ダブル優勝おめでとうございます!!

昨年のバイオリンもだいぶ鳴らせるようになって来ました。早く、バイオリンの実力に、弾き手の実力が追いつくように頑張ります!
Commented by 高橋 明 at 2010-10-16 16:34 x
リューテリアアライさま、こんにちは。お久しぶりです。 今年も弦楽器フェアでお会いできることを楽しみにしております。今回のヴィオラ、弦楽器フェアで見ていただけると思います。十数年前の弦楽器フェアで弾かせていただいたアライさんのヴィオラの豊かな音が、今でも耳に残っておりますよ。 アライさんのほどではないですが、今回の私のヴィオラも朗々とした音が出るようになりましたので、弦楽器フェアで弾いてみてくださいませ~。
Commented by 高橋 明 at 2010-10-16 16:37 x
はたさま、こんにちは。 どうもありがとうございます。
お元気にされているようで、なによりです。 クレモナにもまたぜひいらしてくださいませ。菊田さん共々、新工房でお待ちしておりますよん。 まずは、弦楽器フェアの方が先になるかな? お会いできることを楽しみにしております。
Commented by 高橋 明 at 2010-10-16 16:39 x
スーサンさま、こんにちは。お祝いのお言葉、ありがとうございます。 今回、同時期に開催される予定だったもうひとつの国際コンクールが中止となってがっかりきていたのですが、残ったピゾーニェでいい成績を残せたのでほっとしております。
日本の弦楽器フェアで展示予定ですので、ぜひおこしくださいませ。
Commented by 高橋 明 at 2010-10-16 16:42 x
ゆいさま、こんにちは。お久しぶりです。 どうもありがとうございます。
昨年の同コンクールの優勝楽器がゆいさまの所に嫁入り(婿入り?)したのですね。 大切にかわいがっていただいているようで、ありがとうございます。
今年の弦楽器フェアにもまたぜひ団体で遊びにいらしてくださいませ~。
宮地楽器のブースでお待ちしておりますよん!
Commented by cremonakuga at 2010-10-22 16:10
おめでとうございます!ダブル受賞素晴らしいですね、  更なる今後の発展をこころよりお祈りします。
弦楽器フェアでお会いできるのを楽しみにしています。
Commented by akiravln at 2010-10-23 16:46
cremonakugaさま、こんにちは。おひさしぶりです。
どうもありがとうございます。 今年のフェアでまたお会いできることをたのしみにしております。受賞したヴィオラもフェアで見てくださいね。
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by akiravln | 2010-10-11 06:48 | 工房日記 | Comments(10)

イタリアのクレモナで活動しているヴァイオリン製作工房


by akiravln