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弦楽器フェア2010のご報告



モンドムジカが終わって、しばらく腑抜けておりました高橋明です。
今年も東京で弦楽器フェアが開催されます。
例年のように、菊田浩さん、天野年員(としかず)さんと3人が宮地楽器のブースに集まります。
今年の最新作をたくさん展示しますので、みなさん来てくださいね~! 宮地楽器のブースでお待ちしております~。

第53回 2010弦楽器フェア
11月5日(金)・6日(土)・7日(日)
10:00~18:00
場所:「科学技術館」東京都千代田区北の丸公園2-1
 (最寄駅 地下鉄「九段下」・「竹橋」)
  
弦楽器フェア公式ホームページ
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今年で4年目になる私たち3人の参加ですが、例年の我々新作楽器の展示に加え、今回は少し面白い趣向があります。
今年2010年に天野年員さんが10年近くにわたるイタリア滞在を終え、日本に帰国しました。
クレモナで10年間お互いに切磋琢磨した仲間3人で、それまでに何か記念になることができないかと考えていたところ、宮地楽器山本さんの提案で、3人が共同で1台のヴァイオリンを作ることになったのです。
同じ時期にクレモナに渡り、10年の月日を共に歩んできた3人の絆と想いがひとつのヴァイオリンとして結集しました。
計画から足掛け1年以上にわたる共同作業で完成した共同製作ヴァイオリンを、今年の弦楽器フェアでお披露目する予定です。

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3人のぞれぞれの個性をひとつに合わせていく。普段とは違った慣れていない作業の連続で、非常に大変でしたが、非常に勉強にもなった作業でした。

3人の作業分担は、
●天野さん 
 表板製作、バスバー、指板製作。付属品取付・セッティング・音調整。
●菊田さん 
 裏板製作、ニス塗り。
●私  
 設計・図面・内枠作成、横板・ネック製作、ボディ組立、ネック取付。
です。


共同製作ヴァイオリンは、クレモナの思い出ということで、クレモナ市庁舎所蔵のストラディヴァリ『クレモネーゼ』がモデルとなりました。
3人で製作するので、各寸法や形状など統一するために、まず私が『クレモネーゼ』を元に図面を作成しました。図面を作成するだけで3ヶ月近くかかりました。また昨年の作業です。
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3人で作業を始めたころの写真です。
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詳しくは、宮地楽器小金井店ホームページ・ブログで詳しく紹介されています。

宮地楽器小金井店ホームページ
第1回 「科学技術館、弦楽器フェアに出展します」
第2回 「共同製作バイオリン、誕生秘話(1)」
第3回 「共同製作バイオリン、誕生秘話(2)」

第4回は、11月3日にアップ予定とのことです。お楽しみに!

完成した3人の共同製作ヴァイオリンは、弦楽器フェアで展示予定です。
フェア会場でお会いしましょう~!!!

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さてさて、前回のブログで紹介させていただきました第4回ピゾーニェ国内コンクールですが、そのコンクールのプロ部門で優勝いただきましたヴィオラの写真をここで紹介しますね。このヴィオラも、弦楽器フェアで展示予定です~。
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それでは、皆さん、弦楽器フェアでお会いしましょう!
(まだ帰国準備なにもできてない・・・、アセアセ)
Commented by はた at 2010-10-31 00:20 x
三人それぞれの文言がイイですね!

ではフェア会場で。
Commented by 高橋明 at 2010-11-02 01:26 x
はたさま、こんにちは。
練りに練ったタイトル文、お褒めいただきなによりです。
弦楽器フェアで、またお会いしましょう!
Commented by ebata at 2010-11-04 00:16 x
高橋さん、こんばんは。
とても遅くなってしまいましたが、ピゾーニェのコンクールのご優勝、おめでとうございます!
師弟ともにダブル受賞とは、本当に喜ばしいですね。

モンドムジカの記事も、設営ブースや展示なさった楽器から皆さんのご様子まで、たくさんの写真とともに楽しく拝見いたしました。
規模縮小とはいえ、多くの方がいらっしゃったようですね。

共同製作の楽器とは、とてもおもしろい試みですね!
お三方の個性がひとつの楽器にどう表れるのでしょうか。
弦楽器フェアにお邪魔する予定ですので、ピゾーニェのコンクールのヴィオラとともに拝見するのを楽しみにしております。
Commented at 2010-11-07 21:34 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by akiravln at 2010-11-13 11:40
ebataさま、こんにちは。 コメント、そしてフェアに来ていただき、ありがとうございました。
今年もフェアでお会いできたこと、うれしく思います。
また、フェアも楽しんでいただけたようで、なによりです。
このブログでのフェアのご報告は、パソコンの問題でイタリア帰国後になると思いますが、楽しみにしていてくださいませ。
とりいそぎ、お礼まで
Commented by akiravln at 2010-11-13 11:45
のりのりさま、フェアに来ていただき、ありがとうございました。また、6日はお世話になりました。
今回は、今までより、よりいっそう我々の個性がそれぞれ引き立ってきたと思います。それぞれの違いを楽しんでいただけたようで、なによりです。
楽器の図面、今回の共同製作のために特別に細かく描きました。製作の前に3人の統一見解が必要だったためです。でも、そのおかげで(ある程度)まとまった作品になったと思います。
ブログでの報告も楽しみにしていてくださいませ~。
Commented by きうち at 2010-11-18 20:36 x
お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

今年は、弦楽器フェアー会場にいる時間があまりなく
駆け足で宮地楽器さんを拝見しましたので
じっくり高橋さんの楽器を拝見できなかったかったこと
をとても後悔しています。

3人の合作も拝見しました。
一瞬…「ん~ 普通のバイオリンだぁ~」
と思ったら
宮地楽器のYさんが、図面に忠実に作成したので
あまり個性が出てこないかもしれません
と言われて、なるほどなるほどと思いました。

来年は、更に高橋さんのかほりのする
楽器を拝見できることを
楽しみにしております
Commented by akiravln at 2010-11-21 15:29
きうちさま、フェアではお世話になりました。
やっとクレモナに帰ってきて、新しいパソコンが使えるようになりました。
共同製作ヴァイオリンは、3人がそれぞれの個性を個別に出すと、とてもまとまらない楽器になってしまう恐れがありましたので、3人がお互いに歩み寄った結果だと思います。そういう意味では、「普通のバイオリン」と思われたら、それはある意味大成功だったのかもしれません。
私の楽器も、個性を無理に出そうとすると、とんでもない方向に行ってしまうので、自然に出てくるのを待とうと思います。お楽しみに~!
とりいそぎ、お礼まで
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by akiravln | 2010-10-30 22:08 | 工房日記 | Comments(8)

イタリアのクレモナで活動しているヴァイオリン製作工房


by akiravln