弦楽器フェアの告知と、トリエンナーレコンクールのご報告
2015年 10月 25日
今年は2015年10月30日(金)~11月1日(日)の3日間で開催されます。
宮地楽器小金井店の弦楽器フェア紹介ページ
今年も宮地楽器小金井店のブースにて、クレモナのヴァイオリン製作者、菊田浩、百瀬裕明、西村翔太郎とともに、私こと高橋明も参加いたします。
第58回 2015 弦楽器フェア
主催 日本弦楽器製作者協会(JSIMA)
会期 2015年10月30日(金)~11月1日(日) 各日10:00~18:00
会期 科学技術館 (東京都千代田区北の丸公園2-1) ⇒ 地図・交通案内
入場料 1,000円 (全イベント3日間有効・高校生以下無料)
ぜひとも、みなさん会場にいらしてくださいませ~!!
私は、ヴァイオリン3台とヴィオラ1台を展示いたします。
宮地楽器の見本品であるヴァイオリンは昨年の作品ですが、その他はすべて今年の作品で、先日クレモナで開催されたトリエンナーレに出品したヴァイオリンとヴィオラ、そして 完成したばかりの最新作のヴァイオリンです。
その中で、今年の9月に開催されたクレモナのトリエンナーレ楽器製作コンクールに参加した楽器(私はヴァイオリンとヴィオラ)をご紹介いたします。
3年に一度クレモナで開催される楽器製作コンクール、トリエンナーレコンクール。今年は第14回。9月4日から10月11日まで開催されました。
この後、クレモナにも例年にないくらいの猛暑が訪れて、熱帯夜と猛暑の中で睡眠不足と過労でへとへとになりながらのニス塗り作業でした。
やっと完成した楽器たちの提出風景。
専門の検査官が、コンクール規定に則っているかどうかを検査します。内部もライトを挿入して、中にラベルや焼印など製作者が特定される目印がないかを検査されます。
提出楽器の数は、ヴァイオリンは195台、ヴィラオが82台、チェロ58台、コントラバスが16台の総351台。
その中で、コンクール規定に則っていない楽器などが落とされて、審査に進めて最終的に展示されたのがヴァイオリン191台、ヴィオラ80台、チェロ57台、コントラバスが15台でした。
提出後、楽器製作家の審査員5人が外観審査をし、その上位のごく一部が音響審査に進むことができました。音響審査に進めたのはヴァイオリン195台うち上位58台のみで、137台は外観だけで弾かれずに審査されてしまったことになります。ヴィオラの場合、82台のうち上位31台のみが音響審査を受けることができるという厳しい審査でした。
最終的に、外観・音響審査の点数を総合して、ヴァイオリン7台、ヴィオラ5台、チェロ6台、コントラバス3台の、計21台が最終音響審査に進むことができました。。
最終音響審査(ファイナル)は9月19日に一般公開で行われました。
審査員や一般入場者は、舞台前面だけに着席でき、奏者の前には大きなカーテンが張られており、楽器や奏者が見えないようになっております。
9月23日に、受賞発表・表彰式が行われました。
結果は、なんとヴァイオリン部門・チェロ部門・コントラバス部門が第1位なしという厳しい結果となりました。
翌9月24日から開催された、コンクール参加楽器の展示会の模様。
私のヴァイオリンは、技術点・音響点も高く評価してもらえて、ファイナルに近くまで進めたのですが、ファイナルには食い込めず、総合第11位でした。
展示会の私のヴァイオリン。(写真中央)
楽器を持って、記念写真!
ファイナルに残れなかったものの、いい成績を残せたので、少し安堵の表情!(笑)
私のヴィオラは、外観はかなり高く評価してもらえたのですが、音は審査員の好みに合わなかったようで少し順位を落として、総合18位でした。
工房の同僚の菊田浩さんも、お隣の第17位でした。並んで展示されました。
(柱を挟んで、左側が菊田さん作、右側が高橋明作)
別室に展示された入賞者の楽器の展示室。
今回、唯一の第1位受賞者は、ヴィオラのCharles Coquetさん(フランス)
イタリアからは、ダヴィデ・ソラさんがヴァイオリンの第3位、日本人ではチェロでファイナルに残った永石勇人さんがファイナル受賞されました。おめでとうございます~!
そんな中で、元弟子だったデボラ・シャナメさんが大健闘してくれました。ファイナルは逃したものの、第9位に食い込んで高い評価を受けて、特別賞(サビーノ・プレティ賞)を受賞しました。
おめでとう~、デボラさん。
最後に、再度告知! 宮地楽器ブースの「紅の豚」!(笑)
ヴァイオリンを作らない豚は、ただの豚だ!!! ブヒ~!!
個別の参加楽器の紹介は、また改めて・・・。(フェア本番までに間に合うのか?!)
弦楽器フェアに向けての忙しい中のアップ、有り難うございます。
トリエンナーレの詳しいレポ、大変興味深く拝見いたしました。
高橋さん楽器の上位の成績、おめでとうございます。
楽器提出後の審査員のチェックしている写真、演奏会場の様子など、
緊張感が伝わってきました。
参加された楽器、受賞された楽器などの
展示の様子も、ドキドキしました!
今週末は、ついに楽器フェアですね。
高橋さん、高橋さん楽器に
会えることを楽しみにしています!
時差や、疲れなどあると思いますが
体調管理には
気をつけてくださいませ〜
ご健康をお祈りしています(^O^)/
では、では。
今回のコンクールは、自分が思っていたほど悪くない結果に終わりましたが、コンクールは水ものでもありますので、結果がいい時も悪い時も、驕らずイジケず、変わらず頑張っていきたいと思います。
無事に日本に到着して、着々とフェアの準備を始めておりますよ~! フェアでお会いできることを楽しみにしております。、楽器共々、お待ちしております~!