次回作の準備完了!
2007年 06月 11日
こちらも、暑くなってきているのに、雨つづきで、まるで梅雨のようです。
ホームページもブログも停滞ぎみ。書くことが多すぎて、なかなか更新に踏み切れません。
どこから書いたらいいのか~!(笑) 皆様からの応援書き込みが、私を前に進めます~!
とか言いつつ、自宅ではすでに次回作の準備が着々と進んでおります。
次回作は、ヴァイオリン。 1740年のサント・セラフィンのモデル。
サント・セラフィンは、ドメニコ・モンタニャーナを並ぶベネチアの巨匠。作りの精密さと丁寧さでは、ストラディヴァリを凌ぐとも言われております。
少し小型のモデルで、手の小さい女性奏者からの依頼での製作です。
下の写真は、オリジナルのヴァイオリンの写真。
まずは、おなじみパソコン上でのCADソフトを使っての作図作業。なかなか大変なのだ、これが!
CADの図面をプリントアウトして薄板に張り、切り抜き作業。表板・裏板の膨らみテンプレートを含め、こんなに多くのテンプレートが完成!
ちなみにここまでが、昨年末から今回日本帰国までのお仕事。(時間かかりすぎじゃないのか!?)
今回日本から戻ってきて、内型枠を作っておりました。この型枠を基にして横板を曲げ、ヴァイオリンの形の基本となるのですが、この型枠を作るのに丸5日はかかります。ここで精度がいい加減だと、いい加減なヴァイオリンができてします。ヤスリで直角を保ちながら、ゼロコンマ数ミリずつ削っていく地道な作業です。
でも、本日やっと型枠の完成!
これからいよいよ横板を曲げて、本体製作にかかります。
本体はオリジナルと同じく、鳥目楓(バーズアイ・メイプル)を使用します。
さて、どうなることか~!!!
セラフィンモデルは音色はどんな特徴があるんですか?
一度聞いてみたいです。
ゼロコンマ数ミリの精度なんて、こりゃボクには無理ですね。
バーズアイを彫って遊んだことありますけど「目」の部分がコロッと欠けたり削れなかったりして難しかったです。
(道具もひどかったです)
セラフィンは、ストラディヴァリやガルネリよりも、アマティやシュタイナーに近い膨らみ(隆起)を持っているので、繊細で澄んだ甘い音だと思います。なにはともあれ、作ってみないとはっきりしたことは言えませんが・・・。
バーズアイメイプルは、削るのが難しそうですね。また、その特性上、柾目ではなく板目で木取りされるので、厚み調整が難しそうです。
さてさて、この型枠が完成したとたんに、別の緊急の用事が入り、ばたばたしております。何かというと・・・、それはまた次回に!
セラフィンですか、美しいですね。
仕上げはオールド風ですか?製作工程、出来上がりとも楽しみです。
”手の小さい女性奏者からの依頼”ですかぁ、、、(特に深い意味なし)
チャイコフスキーコンクールの結果を知りました。
シルバーメダルおめでとうございます。
すごい快挙ですね。
ほかの皆様も優秀な成績で、すごすぎます。
セラフィンは、紹介の様な楽器だったんですね。
画像を取り込んで、CAD図面を起こすんですね。
本当に高橋さんのブログは参考になるところばかりで頭が下がります。
進捗を楽しみに見させていただきます。
それではまた
今回のサント・セラフィンは、新作ですよ。ストラディヴァリよりも仕事が丁寧だったというサント・セラフィンなので、新作できっちり作りたいと思っております~。さて、どうなることか! お楽しみに~!
コンクールの結果、自分でも驚いております。菊田さんと一緒に入賞できたことは本当にうれしいです。
次回作のサント・セラフィンも、逐一製作過程を紹介していきたいと思っております。お楽しみに。
代官山のミッチーにもよろしくお伝えておいてくださいね。
日本では、本日くらいからニュース速報で紹介されつつあるのではないかと思っております。
こちらも、なにかとばたばたしております。でもブログではこまめに更新していきたいと思っていますので、楽しみにしていてくださいね。