ブレーシャの展示会に行ってきました!
2007年 06月 18日
さて、チャイコフスキー・コンクールのその後。菊田さんとコンクール展示を見に行く話をしているのですが、現時点では審査結果以外の情報は全く入ってきていない。
コンクール公式ホームページでは、最終結果が出た後の製作部門は全く更新がない。英語版にいたっては、最終結果も更新されないままのありさま。いつからコンクールの楽器展示がはじまるのか、いつ終わるのか、全くわからない。
誰に聞いても、わからない。モスクワから帰ってきた審査員のジョ・バッタ・モラッシさんに聞いても、わからない。コンクール事務局に直接電話をかけても、わからない!!
菊田さんと私は、「犬のおまわりさん」の歌のごとく、♪困ってしまって、ワンワンワワン♪状態なのです。(何のこっちゃ!)
さて、困っていてもしかたがないので、友人たちと一緒にブレーシャで開催されている楽器展示会に行ってきました。
展示会の名前は「Gio: Paolo Maggini in Brescia」。ペレグリノ・ザネットやガスパロ・ダ・サロから始まり、マッジーニをメインにして、ジョヴァンニ・バッテイスタ・ロジェーリまで。1500年台から1700年台初頭までの、ブレーシャにて活躍した巨匠の楽器が、なんと30台!
クレモナでも、こんなに集まることは少ないくらいの見ごたえのある展示会でした。
ブレーシャの町並み。いい感じです~。この通りは博物館通り。
博物館のすぐ近くにあるフォロ・ロマーノ遺跡。こんなのが街中にあるのはすごいことなのでは!?
展示会場のPalazzo Martinengo。
会場の中の風景です。ガラスケースに1台づつ楽器が収められていて見やすいし、会場も明るいので、ペンライトも必要なし。
小部屋がいくつも分かれていて、それぞれに楽器が何台か展示されてあります。時系列になれべられていて、進化(?)の過程がよくわかる展示でした。
この日(17日)は日曜日で、午前中に展示会場内でミニコンサートがありました。
チェンバロ伴奏にヴァイオリン2台・ヴィオラ2台・チェロ1台のバロックコンサート。もちろん、展示楽器を実際に使用しております! テレマンやアルビノーニなどのバロック小曲を、バロック弓を用いてのバロック奏法。 チェンバロの音にぴったりの、繊細でやさしい音でした。当時の音楽を再現していて、ガスパロやマッジーニが理想としていた音が少しだけわかった気がしました。このコンサートを聴けただけでも大収穫。
それでは、少しですが「勝手に展示品紹介コーナー」。
ガスパロ・ダ・サロのヴィオラの1台。
1500年代末の作品。
なんとf字孔が、なが~い!!!
次はジョヴァンニ・パオロ・マッジーニのチェロの渦巻き。
1600年代初頭。
渦巻きが1巻き多い!
でも、この頭部はオリジナルではないようです。
展示会場で偶然会ったマエストロたちと同行させてもらって、近くのトラットリアで昼食。
いい楽器もたくさん見て、おいしい食事を食べ、いっぱい飲んで、すごく充実した日曜日でした。
展示会は7月8日まで。また行きたいな~!
貴重なご報告ありがとうございます。
ブレシャー派の楽器での演奏はどんな音がするのですか?
大変興味深いです。暗めの落ち着いた響きになるのでしょうか?
またマジーニチェロの音をぜひ聞いて聞いてみたいです。
モンターニャチェロがポピュラーになりつつありますが、マジーニ型のチェロはすばらしいとの評判を信頼ある筋から伺っており機会を狙っておりました。
実はヴァイオリンはマジーニコピーが1本手元にありますがカーブの設計のためか堅牢感があり、落ち着いた少し暗めの音がします。
いずれ自分で作ってみればいいのですが・・・。
7/9までですか・・・行ってみたいなぁ。
6月ならまだ航空券も安いしなぁ。
また悩みがひとつ増えました。
それでは GORO
私は行けないですけど、この日記を見て楽しめました☆
ありがとうございますっ
モスクワに無事に早く観にいけるといいですね。
また楽しい日記楽しみにしています~♪
そういえばジェノバでもなんか展示会とかやっているみたいですね。
音は、華々しさは少ないのですが、深く浸透するような音でした。バロックスタイルの奏法(弓も)だったので、余計そう感じられました。
マッジーニやガスパロ・ダ・サロはヴィオラが有名ですね。深い音がヴィオラにはぴったり合っているのかもしれません。もちろん、チェロもいい音でしたよ。
ガスパロやマッジーニは、実物を見てみると、表板・裏板の隆起に非常に特徴がありました。パーフリングの近くからいきなり立ち上がって、膨らみ全体が大きく広がったような・・・。今まで写真でしか見ていなかったので、隆起までわかりませんでしたが、私にとっては大きな発見でした。
楽しんでいただけて何よりです。ブレーシャはクレモナより大きく古い街ですし、なによりも山があるイタリア的な風景。(クレモナやミラノは、平野のど真ん中で、山らしきものがありません!)
楽しんでいただけて、よかったです。
これからも、情報を追加していきますので、お楽しみに。
モスクワ行き、まだ決定しておりません・・・とほほ・・・。
ひょっとして、angiolinoの丸山さんでしょうか?(もし違っていたら、見なかったことにしてください・・・)
イタリアはこういう展示会がたびたびあるので、うれしいです。
今回、一般入場料が10ユーロ。安い! 当日に限り再入場可。
その上、リウタイオ割引で7ユーロでした!
カタログは8ユーロで、これも安いですが、楽器のごく一部の写真しか掲載されていないので、あまり利用価値はないですね。受付で聞いてみたところ、楽器全体の写真が掲載されているより詳細のカタログ(本)が、数ヶ月後に出版予定だそうです。たのしみ~!!!
そういえば、クレモナの塔の上へ上った時見えたのは大きな川でした!
山は遠くに見えたような。。でもあの風景大好きです☆
またクレモナ行きたいです~
ハンドルは、チャイコフスキーコンクールで楽器製作部門での皆様の大活躍にちなみ、ロシア語表記としています。
マジーニの隆起は言われるように、パフリングからすぐ立ち上がって直線的に頂点を目指すかのように成っていて、すごく高さの低い円錐っぽいイメージになってますね。
やっぱり、ブレーシャまでスッと飛んでいくのは難しそうです。
けど行きたいなぁ!
今回展示会で販売されていたカタログはごく簡単なやつです。各楽器の簡単な説明と部分の写真が掲載されてあります。クレモナのcremonabooksでも購入できますよ。せっかくの大展示なので、詳細なカタログも待ち遠しいですね。
モスクワ行き、ますます延期しそうです。コンクール事務局の対応が悪く、ほとんど何もわかっていない状態です。とほほ・・・。
いままで参加してきたコンクールの中で、一番有名で大きいコンクールですが、こんなに対応の悪いコンクールは初めてですね。愚痴になってしまいました・・・。(笑)
早く(そして安全に)モスクワ行きが実現するように祈ってくださいね。
クレモナのトラッツオ(時計搭)からの眺めは最高ですよね。
近くに見える川はポー川です。ロンバルディア平原なので、ほとんど真っ平らですが、天気のいい日は平野の端の山々まで見えるそうですので、天気のいい日に登られたのでしょうね~。おめでとうございます~。
私もАкира Такахаси (ロシア表記でAkira Takahashi)ということで・・・。余談ですが、チャイコフスキーコンクールの審査結果、英語版は未だに最終審査すら掲載されていませんね。音楽コンクールの方が忙しくて、製作部門はすでに忘れられているようです・・・!
ブレーシャの展示会、また行ってみたいです。マッジーニの特徴のある隆起は印象深かったですよ。コピーしようと、まじまじと眺めていたら、横に某Pリモ・Pストーニ先生が来ていて、「アキラ、こんなの参考にするなよ!」とダメ出しをくらってしまいました! ひ~、なんでわかったのだろう!
高橋さんはイタリア住まいでかなり慣れてらっしゃるでしょうけれど、それにしてもひどいですね(怒)
でもきっといけた時には大きな感動が待っているでしょうねっ
そう、時計塔に登ったのは出発日の晴れた朝でした。また絶対にお邪魔します(苦笑)
それではまたブログ、楽しみにしています(お忙しいでしょうけど)
お体にはお気をつけて!
おっしゃるように、実際行けたときは感動すると思います。きっとモスクワ行きは音楽コンクール終了後になると思いますが、コンクールの名残が残っていることでしょう。(もぬけの殻だったりして・・・笑)
ブログも停滞ぎみになってきましたが、書くことはたくさんありますので、遅ればせながら追加していきますね。お楽しみに!
Youtubeも見せていただきました。いい演奏でいい響きですね。バロックの懐かしい響きを楽しませていただきました。少し首が痛くなりましたが・・・(笑)
今頃は2代目アルペジョーネも完成しているのでしょうね。弾かせていただけるのを楽しみにしております。リクエストは、そうですね、私の弾いたパガニーニのカンタービレなどいかがでしょうか。アルペジョーネの時代と合っているかな・・・?