クリスマスと正月にかけて、クレモナは意外と暖かい日が続いておりましたが、1月中旬に入って寒くなってきました。
新年に入ってから、新しいブログネタもまだなく、今回はお正月休みにやっていたことをご紹介しますね。仕事に関係することですが、少しお遊びです。
まずは、豆カンナのセットを新調しました。ヴァイオリンの表板・裏板の膨らみを削るための小さいカンナです。
小さいカンナなので、すぐにどっかいったり(笑)、ごちゃごちゃになってわかりにくくなります。
そこで、手元にとってあった空き箱を使って豆カンナ収納箱を作ってみました。
箱は、一眼レフカメラの箱(中身はもう無い!)。 なかなか豪華な箱なので、捨てずに取ってありました。
中を開けると、整然と豆カンナが並んでおります。箱から見ると純金のカンナみたいですが、ただの真鍮製です。
化粧布の下は発泡スチロールを切り抜いて、所定の位置に豆カンナがはまり込むようにしてあります。
わ~、キレイ~! 宝石箱みたい~!!(←自己満足)
豆カンナの刃も工夫しました。
まずは、手元側の先を丸めました。使用時に手に当たっても痛くありません。

そして、注目は櫛歯の刃です。櫛歯は、刃先に櫛のように溝が切ってあって、逆目が出にくいカンナ刃です。(上の写真の右から1番目と3番目が櫛歯の豆カンナです)
通常のカンナと、刃先以外は全く同じなので、どちらなのかは毎回いちいち刃先を確認しなくてはなりません。
そこで、櫛歯カンナ刃の手元に、刃先のようなキザキザの切り込みを入れました。これで一目瞭然です。
もうひとつは、ヴァイオリンとヴィオラのコントラフォルマ(表板・裏板の作業台)のあて布を交換しました。
昨年までは、蛇革模様の合成皮革を貼ってあったのですが、長年の使用でぼろぼろになってしまったので、新年ということもあり貼りかえることにしました。(蛇年も終わったしね!)
新しい布は、ワインレッドのベルベット! 切り抜いてから気付いたのですが、この生地切り端がほぐれて来やすくみっともないので、急遽布の回りを黒色コーキングシリコンで固めました。
これは、ヴァイオリン用コントラフォルマ。
そしてこれは、ヴィオラ用コントラフォルマです。

わ~、キレイ~! 王宮の玉座みたい~!!(←さらに自己満足)
さらに、オプションの自在万力に取り付けると・・・、
自由な角度でコントラフォルマを固定できます。
ヴァイオリンの裏板を取り付けると、こんな感じ。
よく考えると、きれいなあて布も作業中は隠れて見えないのね・・・!
今回は、工具の整備というお話でした。でも、ほとんど自己満足の世界ですが・・・(笑)!
でも、この自己満足がいい仕事につながっていくと思います。・・・たぶん。
この豆カンナとコントラフォルマで、今年はもっともっといい仕事するぞ~!!