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ヴィオラ製作過程2

あわただしいモンドムジカも終わり、ほっと一息つくまもなく、日常のお仕事です。
ブログ掲載が遅れていたヴィオラも、かなり作業が進んでおります。
とりあえず、いままでの進行状況です。

表板の膨らみ削り出しです。右半分が仕上がった状態。
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裏板も膨らみが終わりました。
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f字孔も開け、いよいよ胴体を閉じる状態です。中が見れるのも、これが最後の記念写真です。
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ネックの削り出しに入りました。はじめにざっと渦巻きを荒削りします。
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完成したネックの渦巻きです。綺麗に渦巻いているかな~?
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さて、胴体とネックが完成して、これからインカストロと呼ばれるネック取り付け作業が始まります。
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白木完成も目前です。がんばるぞ~!!
# by akiravln | 2007-10-12 20:32 | 工房日記 | Comments(2)

クレモナ モンドムジカ

10月5・6・7日とクレモナでモンドムジカという国際楽器見本市がありました。
年に一度クレモナがにぎわう時期です。
もちろん、私も3日とも行ってきました。

「今年は自粛して材料をかわないぞ~」と決心して向かったモンドムジカ会場ですが、5ブースごとにある木材屋さんで思わず足が止まってしまいます。(笑) 「あっ、この木いい~!」と手にとってしまったらもうおしまい! 有り金はたいて木を買い込んでしまいました~!
これはもう職業病を超えてしまって、持病ですね~。結局自転車で運べる量をはるかに超えてしまい、菊田さんカーで運んでもらいました。後先考えずに木を買い込んでしまったバカな私に、菊田さんも苦笑い・・・!
そんなこんなで、慌しい3日間が終わり、残ったのは疲労感と大量の木材でした・・・(笑)

そんなわけで、今回は写真は少なめ。このモンドムジカの模様は、あらためてホームページで・・・といきたいですが、いつになることやら・・・!
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今回、私が主に買いだめしてしまった、木材屋さんです。
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# by akiravln | 2007-10-10 23:55 | 工房日記 | Comments(0)

東京弦楽器フェア告知&サント・セラフィン完成!

みなさま、またまたご無沙汰してしまいました。
いろいろな行事が近づいてきて、慌しくしております。

さて、クレモナでは10月5・6・7日と開催される国際楽器見本市「モンドムジカ」が間近にせまり、街もなんだか慌しくなってきております。でも、私は毎日工房で作業の連続・・・!

といいそぎ、告知です。
11月2・3・4日に東京竹橋の科学技術館で開催される「2007弦楽器フェア」の宮地楽器さんのブースにて、私こと高橋明、そして菊田さん、天野さんの楽器が展示予定です。ついでに本人もブース内に置いてもらえることになりました。(笑)
みなさんに会場でお会いできることを楽しみにしております~。

弦楽器フェアの紹介ページ
http://park10.wakwak.com/~jsima/fairinfo/fair2007/fairinfojp.html

宮地楽器さんの紹介ページ
http://strings.miyajimusic.jp/

う~、まだ帰国日程決めてない~! あせる~!!(←毎年のことです)

さてさて、いよいよサント・セラフィンモデルが完成しました。
完成までの長かったこと!!! 構想1年、製作4ヶ月というとこでしょうか!もちろんこの1台にかかりっきりだったわけではないのですが、それにしても時間かかりすぎです。気長に待ってくれていた注文主さんにも感謝です。でも、その分いい楽器に仕上がったと思います。
今回、サービスで掲載写真増量!

今回の目標だったのは、手の小さい注文主さんに合わして、少し小型のサント・セラフィンをモデルに選んだこと。そして、ストラディヴァリよりも精密で丁寧な仕事をしたといわれるサント・セラフィンにどこまで近づけるかということです。
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胴体は小型なことはもちろん、ネックも細めにして、弦長もわずかですが短めです。

サント・セラフィンの丸くてかわいいf字孔、ぷっくりと膨らんだ表板・裏板など特徴がよく出ていると思います。
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スクロールも、繊細なイメージです。ストラディヴァリよりも半巻き多めにうずまいているのが、サント・セラフィンの特徴です。
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今回、注文主さまのご希望もあり、特別に装飾付きの付属品を取り付けました。

この楽器の最大の目玉は、バーズアイメイプルの裏板です。オリジナルに合わせてみました。正面で撮影すると、模様が平べったくなってしまいますが、光の当て方を変えたり撮影角度を変えてみると、模様が変化自在に変わります。
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さて、問題の音はというと・・・。
ガルネリのようなパワーはないのですが、明るくて芯が通っている感じの、密な音です。低音はやわらかく、高音は銀鈴のような・・・。言葉で表現すると、わざとらしくなってしまいますが、サント・セラフィンの特徴がよく出た音なので、今回の結果に満足!というか、正直なところ、「ほっ。」
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ちなみに、この楽器、注文主さまのご好意により、弦楽器フェアにて展示予定です~。
# by akiravln | 2007-10-03 22:40 | 工房日記 | Comments(8)

ヴィオラ荒削り&サント・セラフィン ニス塗り完成

また気まぐれにブログの背景を変えてみました。秋の雰囲気が出ているでしょうか?
話は変わりますが、昨日スパゲティを食べていて、思いっきり自分の舌を噛んでしまいました!ひ~!! 時々やってしまいますが、今回のはかなり思いっきり噛んでしまい、氷で冷やしておりました。食事などに支障はないですが、いまだにズキズキしております。自分の体もコントロールできないって、なさけないな~、三十代後半にもなって・・・。

さて、現在作業しているヴィオラ、パーフリングも入り、膨らみ(隆起)の荒削りをしております。
この段階ではまだまだ余裕を持って削っている段階です。これから中心線上のタテの膨らみを仕上げてから、再度仕上がりに近い荒削りをします。
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さてさて、皆さんお待たせいたしました。サント・セラフィンモデルの色ニスが完成しました。色の細かいリタッチに、今まで時間をかけておりました。
ベネチア(サント・セラフィンはベネチアの巨匠です)の深い赤を基調に、滑らかなグラデュエーションがかかっております。いい感じに仕上がったのではないでしょうか~!?
でも、これから透明の仕上げニスを5・6回かけて、磨き上げ、そして付属品取り付けに入ります。本完成までもうひとがんばり、ニスもがんばって乾いてくれ~!
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# by akiravln | 2007-09-14 23:36 | 工房日記 | Comments(10)

ご無沙汰してしまいました

みなさま、2週間ほどご無沙汰してしまいました。
この間、いろいろなことがあり、ばたばたしておりました。

サント・セラフィンモデル、色ニスが終わり、最終リタッチに入っております。
それが終われば、透明ニスを5・6回塗って磨き上げ、付属品を取り付けて完成です。
公開はいましばらくお待ちを・・・!

前の楽器をリタッチしつつ、すでに次の楽器の製作に入っております。
次はストラディヴァリモデルのヴィオラです。
胴体長さ410mm。ヴィオラは久しぶりですので、でかく感じます。(笑)

まずは型枠にブロックを取り付けます。
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ブロックを成形したあと、中央の横板取り付けから始めます。
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写真は、横板が終了してライニングを取り付けているところ。
なんか、ロボコップみたいです。(笑)
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横板が完成すると、それを元に次は表板・裏板にアウトラインを描きます。
横板が取り付いた型枠を、裏板に仮固定しているところです。
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表板の荒削りです。中央の一番高くなる部分の周辺を平面で残しながら、その他の部分をざっと丸ノミで削り取ります。表板は柔らかいので、作業が楽です。でもその分削りすぎ易いので、注意が必要です。
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いよいよ裏板の荒削りです。裏板は硬いので荒削りも体力仕事です。また手のひらのマメが再発しそう!
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こんな感じでここ数日のお仕事をダイジェストでみていただきました。
# by akiravln | 2007-09-06 23:38 | 工房日記 | Comments(2)

イタリアのクレモナで活動しているヴァイオリン製作工房


by akiravln